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ケース01:建築・建設工学専攻 × 環境システム学専攻

人体健康影響に対する共通認識の形成

建築・建設工学専攻と環境システム学専攻、それぞれ室内・室外と、研究フィールドは異なりますが、取り扱っているもの(大気・空気)は同じです。室内・室外に限らず大気や空気が人体の健康に影響を与えるものだという共通認識を形成していきます。

建築・建設工学専攻 小笠原 岳 准教授、環境システム学専攻 櫻井 達也 助教

人体健康影響に対する共通認識の形成を目指して

人体健康影響に対する共通認識の形成

人体健康影響が懸念される微粒子状物質 (PM2.5)は、大気中の濃度が環境基準値(35mg/m3)の2倍を超えると予想される場合に外出や室内の換気を控えるよう呼びかける暫定指針が設けられています。室内の換気は、本来は室内の空気質を適切に維持するためのものであり、外気のPM2.5濃度が上昇したからといって換気を控えると、室内で発生するCO2などの汚染質が適切に排出されず、かえって室内環境が悪化してしまうリスクがあります。
この研究では、大気のPM2.5濃度変化に伴い、室内濃度がどのように変化しているのかを調査し、今後の「換気の在りかた」について検討しています。具体的には、小笠原研究室所属の大学院生が、櫻井研究室が所有する各種測定機器や測定のノウハウを活かし、空調・換気設備の異なる教室の現状を調査し、得られたデータを基に換気量を変化させた場合の室内空気質予測を行っています。大気のPM2.5濃度が高い場合は換気を抑えながらも、一定の室内環境を維持するための室内換気手法の確立を目指しています。

室内観測と室外観測による比較・検証