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コース紹介

機械工学コース

自動車・鉄道・船から航空宇宙まで

コースの概要

自動車,家電製品や産業機械など,日本には世界に誇れる「ものづくり」の歴史と実績があります。それを次の時代にも伝えていくために,機械工学系では高機能化,高能率化,省エネといった課題にも目を向けて学んでいきます。1年から4年までを貫く体験型授業,魅力的なプロジェクトなどを通じて,卒業する頃には技術立国ニッポンのものづくりを支えていく素養が身につきます。

このコースならではの特徴は?

機械工学コースでは,企業で広く使われている設計ツールであるCATIA® V5をいち早く導入したり,NC旋盤やマシニングセンタといった現在の機械工作では欠かせないツールを用いた実習を行うなど,ものづくりの現場で即戦力となれる実践的な教育を行っています。また数多くの大学と腕と発想を競いあう各種コンテストへの参加を目指したプロジェクトも満載。学んだ知識と技術を活かし,より実践的な経験を積むことができます。

・学生フォーミュラカー大会

機械工学系の学生を中心に,毎年「全日本学生フォーミュラカー大会」に参加。走行性能と同時にデザインやコストも審査の対象となり,2007年には参加61校中15 位という好成績を得ています。

・ロボットコンテスト

「RoboCup Japan Open レスキュー実機リーグ」に参加。機械工学系の学生を中心に,地震の被災者を救助するロボットを開発しています。2006年はNHK大学ロボコンにも出場。大会出場に向けて毎日研究を重ねています。

・衛星設計コンテスト

日本機械学会,日本航空宇宙学会,宇宙航空研究開発などの8学会・機関が共催で行っている小型衛星をはじめとする様々な宇宙ミッションを創出,設計する衛星設計コンテストへの参加のため,学生を中心にアイデアを出し,機械,材料,電気に関するプロジェクトをおこなっています。

カリキュラムの流れ

機械工学コースのカリキュラムは,以下の4種類の科目で構成されています。

  • 学科共通科目
  • コース科目(必修)
  • コース科目(選択)
  • 卒業研究

学科共通科目は理工学部の全コースの学生が共通で学ぶ科目で,その多くは一年生に配置されています。これらの共通科目では,理系のさまざまな分野で必要になる基礎的な数学,これからの技術職では避けて通れないデータサイエンスや持続型社会の考え方など,「どんな分野に進むにしても,知っておいて損はない知識」を学びます。また,さまざまな分野の概論科目(その分野ではどんなことが行われており,社会のどういったところに繋がるのか,など概要を学べる科目)が用意されており,自分の興味や将来の進路を広げる事に役立ちます。

コース科目(必修)は,「機械工学コースの全員が学ぶ科目」です。熱力学,材料力学,流体力学,機械力学という,機械工学分野で最も基本となる4つの力学(通称『四力』)や設計の基礎を学び,今後学ぶ高度な知識の土台を固めていきます。講義で座学を学ぶだけでなく,機械工学基礎実験・実習を通して実際の設計・製造の技術も少しずつ身につけ,機械のスペシャリストへと成長していきます。

コース科目(選択)は,自分の興味や進路に合わせて履修できる科目群で,幅広い分野のバラエティー豊かな科目が用意されています。これら選択科目は,進路・目的に応じていくつかの「専門プログラム」としてまとめられており,進路に合わせてどの講義をとっていけばよいのかがわかりやすくなっています(※選択した専門プログラムに入っていない科目や他コースの科目も自由に追加で履修できます).より実践的な設計,乗り物で必要となる安全性や耐久性を担保する構造,専門プログラムにより機械を制御するロボティクス分野の知識など,現代の製造業で必要となるさまざまな知識を学ぶことが可能です。

卒業研究は,大学での学びの総決算となる必修科目です。さまざまな専門分野で研究を行っている研究室から一つを選び,3年生後期から所属して研究に必要な知識を学んだり,さまざまな実験を行っていくことになります。通常の学生実験では「どんな結果が出るか知られている実験」を行って知識や技術を身につけますが,卒業研究は世界のだれも知らないこと,やっていないことに取り組み,新たな発見をしていくというまさに「研究」に取り組む科目です。自ら研究を計画・実施し,結果を解析,得られた知識を他の人々にわかりやすく伝えるという一連の研究を通して,計画力,実験技術,思考力,プレゼンテーション能力などが大きく成長する科目でもあります。

※青字は機械工学コースの学生の必修科目で,卒業までに必ず履修する必要があります。
※カリキュラムは現時点での予定であり,一部が変更となる可能性があります。

講義ピックアップ!

機械工学コースの「専門プログラム」

大学の講義にはさまざまなものが用意されていますが,自分の目指す進路にはどの講義が必要なのかわかりにくい場合もあります。そこで理工学部では「○○という目的・進路に役立つ講義はこれ!」と,進路や身につけられる知識から講義を選びやすくした「専門プログラム」というものにまとめなおしました。教員による「○○という分野を目指す学生におすすめの講義」という言い方もできるかもしれません。

機械工学コースには以下の3つの専門プログラムがあり,卒業までに2つの専門プログラム(※)を履修することが推奨されます。

※そのうちのひとつとして他コースの専門プログラムを選択したり,専門プログラムに含まれない講義を個別に履修することも可能です。

乗り物メカニクス

陸と海の乗り物を極める

学べる内容:自動車・鉄道・船舶の構造や動作に関する知識を学ぶことができます。これらの設計・製造や,電気自動車等の先進的な乗り物分野を目指す学生向けです。

関連する進路:自動車関連メーカー,鉄道関係,一般機械メーカー,各種機械の製造・設計 等

講義科目:機械力学2,材料力学2,熱力学2,流体力学2,特殊・精密加工学2,制御工学,知能情報工学(以上の科目から2科目以上選択),設計工学2,乗り物工学,機械情報処理

航空宇宙

航空宇宙分野とそれを支える最先端材料

学べる内容:航空宇宙分野やそこで用いられる機械・素材に関する知識を身につけます。航空宇宙分野に関連したものづくりを志望する学生向けです。

関連する進路:航空機部材メーカー,宇宙構造部材メーカー,一般機械系メーカー,製造・設計 等

講義科目:機械力学2,材料力学2,熱力学2,流体力学2,特殊・精密加工学2,制御工学,知能情報工学(以上の科目から2科目以上選択),天文学1(※他コース科目),宇宙工学入門,地球惑星ダイナミクス概論(※他コース科目),知能ロボティクス

ロボット・AI

機械の自動制御とリモートセンシング

学べる内容:センサーからの情報をもとに機械を自動制御するなど,ロボットなどの制御やプログラミング関連の知識を学ぶことができます。自動制御された各種ロボットやリモートセンシング等の分野を志望する学生向けです。

関連する進路:ロボティクス,機械制御,SE関連,一般機械メーカー,製造・設計 等

講義科目:設計工学2,制御工学,知能情報工学,知能ロボティクス,機械情報処理,知能情報工学応用

 

取得可能な資格・目指せる資格

  • 中学校教諭一種免許状(数学)
  • 高等学校教諭一種免許状(数学)
  • CATIA®認定技術者 ※取得を目標とする資格
  • 機械設計技術者 ※取得を目標とする資格(3級は在学中に受験可能。1級・2級は実務経験が必要です)

進路について

『ものづくり』は工業立国日本を支える根幹であり,現在でも数多くの企業が十分な機械工作の技術を持つ卒業生を必要としています。機械工学コース(旧 機械工学系)では,さまざまな機械設計の場で標準となっている設計ツールのCATIA®や各種の工作機器を使いこなすための実習が数多く行われており,ものづくりの現場での即戦力としての技術を身につけることが可能です。ここ数年の就職内定先を見ると,学んだことが活かせる製造業や,専門知識を活かした技術サービス業への就職が多いことが見て取れます。また船舶や自動車,鉄道関連の技術を専門とする教員も多く,そこで学んだ多くの学生が自動車メーカーや鉄道関連の企業へと就職しています。機械工学コースは,大学院への進学率が高いことも特徴です。専門的な技術や知識を学んだ大学院生はこれまで多くの講演賞等を受賞しており,大学院卒業後には企業でのものづくり・新規開発を支える柱として活躍しています。

※2020~2021年度卒業生の進路データ

2020~2022年度卒業生のおもな就職内定先は以下の通りです。

  • 曙ブレーキ工業株式会社
  • 株式会社岡本工作機械製作所
  • 株式会社加藤製作所
  • 株式会社ティラド
  • 東芝エレベータ株式会社
  • 東鉄工業株式会社
  • 日本電産株式会社
  • 日本電産トーソク株式会社
  • 日産自動車株式会社
  • 株式会社日立ビルシステム
  • 東京都庁
  • 明星大学大学院
  • 工学院大学大学院  他

コース科目担当教員(リンク)

教員紹介