天体観測
どんな内容の講義?
明星大学天文台の40cm反射望遠鏡をはじめとした本格的な観測装置を実際に利用して,天体観測
を学びます。観測装置の仕組みや観測方法,天文学の基礎の基礎である天体までの距離の測定
方法,天体の性質などを学習しながら,太陽・月・惑星・恒星・星雲・星団などを観測し,物理
学の一分野としての天文学について理解と興味を深めていきます。
特徴は?
何といっても,個人ではなかなか所有できない大型設備であるドーム型天文台と口径40 cmの反射望遠鏡を駆使しての天体観測が行える点です。天文好きな人間にとってはかけがえのない経験となります。また,天体観測をあまりやったことが無い,という人にとっては,熟練者にじっくりと天体観測の基礎と技術を教わる良い機会になるでしょう。
図1. 左は「アルビレオ」というはくちょう座の二重星です。2つの星は表面温度が大きく異なるため,色も異なります(青い方が高温)。これは「黒体放射」の性質によるもので,量子力学や統計力学と深い関わりがあります。右は「オリオン大星雲」という,活発に恒星が作られている領域です。ここでは水素ガスの雲が高温の若い星から出る紫外線によって電離され,その後再結合しています。再結合の時に出るエネルギーが赤い光に対応しているため,赤く広がった星雲の姿となります。この現象も量子力学と深い関わりがあります。
どんな力を身につけられる?
天体観測を基礎からじっくりと学ぶことができますので,将来天文関連の仕事を目指したい学生や,趣味としての天体観測をやってみたい,という学生には良い機会になるのではないでしょうか。また実際の天体観測を通して,遠方のものを観測するにはどのような手段が使え,どういった点に気を付けないといけないのか,といった機器分析の基本も学べ