機械工学系

カテゴリー一覧

月別一覧

ホーム >> 最新情報TOP >> 2022年度 高尾山SDGsプログラム(生物多様性の認識と社会教育施設との連携)の実施報告


2022年9月22日

2022年度 高尾山SDGsプログラム(生物多様性の認識と社会教育施設との連携)の実施報告

9月7日(水曜日)に、教職科目「理科教育法2および3」(理工学部総合理工学科 和田 薫 特任教授担当)を受講している理工学部の2・3年生を対象に、高尾山をフィールドにしたSDGsプログラムを昨年度に続き実施しました。本授業は、大学の休日に自主参加の特別授業として行ない、今年は14名の学生が参加しました。当日は霧雨が降りそうな天候となり、実施が危ぶまれましたが、雨が降りだした午後2時前までに行うことができました。

午前10時に高尾599ミュージアムに集合後、プロジェクションマッピングと登山ガイドの映像を鑑賞し、館内に展示されている動植物の標本を観察、確認しました。その後、稲荷山コースを通り、稲荷山を経て、山頂に向かいました。山道沿いの生き物を観察しながらの登山でしたが、高尾山でもカシノキクイムシの食害がひどく、木くずが溜まっている広葉樹が多くみられました。来年以降、枯死していくことが予想され、高尾山の生物相に大きく影響が出ることが予想されました。登頂後、山頂の高尾ビジターセンターで動植物の共生をテーマとした講義を受け、昼食後に解散となりました。

本授業の目的は生物多様性の認識へのアプローチを小中学校の理科授業として実施し、さらに社会教育施設との連携を図り、専門家との協力のもとに行うことにあります。SDGsの目標の一つ「陸の豊かさを守ろう」に該当する学びですが、豊かさを実感するには、まず自然の多様性を認識しなければなりません。また、新学習指導要領で推奨されているカリキュラムマネジメントの実施として、社会教育施設の活用や専門家との協力により授業を行うことが求められています。今回の授業を通して、学生は自ら登山しながら実習することで、小中学校での実施に向けた指導者としての実践的経験を積むことができました。今後、本プログラムを実施する中学校へ実習補助者(インタープリター)として参加し、将来の理科教員としての資質を磨いています。